彼女の名はインティ。そして彼の名は、、


21歳の冬のある日
仕事から帰ってくると彼女は死んでいた。

彼女の名はインティ。
おじいちゃんみたいな犬って言えば
多分、分かる人も多いと思う。

彼女が家にやってきたのは15歳の時。
高校の合格祝いとして
実家近くのホームセンターで買った初めての犬。

飼い始めてすぐに俺は施設に行ったから
あんまり世話してやれてなかったけど
実家に帰った時は、バカみたいに可愛がってた。

あいつはとても臆病で、頭が悪くて
犬のくせに散歩が嫌いで、運動オンチで、鈍臭くて
犬とは思えんような身体能力のクオリティ。
でも、そんな天然なところがso cuteな女の子。

インティと一緒に暮らしだしてからは
同居人達が面倒を見るようになって
段々、可愛さが薄れて行った。

俺の手からエサを食べんくなり
散歩の時に言うことを聞かんくなり
最後は、帰ってきたら吠えられるようになった。
インティの中で飼い主は俺から同居人に変わったんやろう。
当たり前っちゃ当たり前か。

そしてある日を境に、インティの調子が悪くなった。
原因不明。老衰にしちゃまだまだ若い。
ちょっと心配やったけど
ぶっちゃけ、そこまで悲しくなかった。
(心が荒んでる時期やったんだよー)

で、とうとうその日がやってくる。

いつもなら絶対にないのに
その日はフラフラと寄ってきた。
すこしだけ撫でて、頭をポンポンと叩いた後、
俺は出社した。
それがインティとの最後。

帰ってくると、みんなが泣いてた。
仕事中に連絡があったから知ってたんやけど
いざ目の前にすると悲しくて仕方ない。
触っても冷たくて硬い。
思い出とか後悔で涙も止まんない。
リアルな死が余計にその涙を助長する。

その日以来、ペットを飼うのはやめようと誓った。
むしろ飼いたくなくなった、、


は!ず!や!の!に!
近所のペットショップで出会ってしまった。。。
秒でハート鷲掴み。
ここ5日間、毎日通う入れ込みよう←

行くと、いつもウンコシートに噛み付いてんの。
しかも超必死に。
もぉおじさんキューンキュンしちゃう。

トドメは遠吠え。
顔覚えてくれたんか、俺が前にしゃがむと
キャオーーーンつうの。
「ズッギューーーーーン」
飼いてぇ、、モフモフしてぇ、、
(諸事情により飼わん方針で進めてるけど)

あっぶねぇー。
危うく飼ってしまうとこやったよ。ふぅ。
でも、いい出会いやったね。
一つトラウマを乗り越えた気分。


そんな彼の名は柴犬の「おまめさん」
きっと明日も会いにゆく。






きゃおん。